【くだらないこと】博多、朝のひと時

昨晩から福岡に来ている。

博多で泊まるときは駅近くの西鉄インと決めている。一階に大浴場があるからだ。特に、飲んだ後の朝風呂がたまらない。

昨晩も、よく飲んだ。日本酒で杯を重ね、何時だかわからずホテルに帰ったようだ。

朝起きると、すっぽんぽんで寝ていた。よっぽど飲んだらしい。

そうそう、風呂風呂。

パンツをはかずにそのままガウンを羽織り、外へ。これが、日本!最高だ!

ドアを開けて、凍りついた。

数人のキャビンアテンダントが部屋の前で談笑している。

弾ける笑顔、転げる笑い声。

ヤバイ。

ガウンがはだけると、わいせつ罪だ。いやいや、わいせつ罪になるほどのものもないが。そんなことを考えると、ますますガウンの下がすっすする。

用心に用心を重ね、エレベータへ。このホテルは一階にある大浴場へ直行できるように、ロビー階でとまらず利用できる専用エレベータがある。

それにしても、オヤジ御用達のホテルにキャビンアテンダントが何故?などと考えている間にエレベータが来た。

エレベータは良い。都会にいても大体ひとりになれる快適空間である。東京に出てきて30年だが、エレベータとトイレだけが田舎ものの俺の味方だ。

大浴場に入る快感を想像しつつ一瞬の孤独を味わえる至高の空間へ、すっぽんぽんにガウンを羽織っただけのデブは乗り込んだ。

「すいません。」

えっ!このエレベータ、大浴場専、、、、。

一瞬の孤独は一瞬で吹き飛んだ。

無常にも職業笑顔満載の3人のキャビンアテンダントが乗り込んできたのだ。沈黙の中、扉が閉まり、動き始めた。

沈黙の継続。ものすごく長い間に感じられたが、恐らくは0.31秒程度だったろう。

私は沈黙が苦手だ。

「これから、フライトですか?」

「はい!」「うふふふふ!」

「ハードなお仕事ですね。」

「キャー!はい!」
「でも、とーーーっても、楽しいです!」
「きゃきゃきゃ!」

「楽しいって、良いですね!」

そうだ!

私は、歯を磨いてない。口をゆすいでもない。

しゃべると、酒と加齢の二つの化学物質で構成された黄色の塊が、この空間を汚染する。そうなると、わいせつ罪だけではすまない。一瞬、恐らくは0.001秒程度、頭の中をよぎった。

そんな心配をよそに、職業笑顔の塊の三人娘は、たたみ込むように、

「これからお風呂ですか?」「うふふふふ」「きゃきゃきゃ」

風呂に行くとどうしてわかったのだろうか?ガウンの下がすっぽんぽんと見透かしての発言なのか? 歯も磨いていない職業オヤジは、二日酔いの頭の中を疑問が駆け巡った。

「は、、、はい。それが楽しみで!」

「良いですね!」「きゃきゃきゃ」「うふふ」

ようやく、拷問時間も終わり、ロビー階で扉が開いた。

「お風呂、楽しんでくださいね!」「きゃきゃきゃ」

「今日も一日、がんばってください!」

「はーい!」「うふふふふふ」

すっすする下半身を忘れるほどの、爽やかな朝であった。

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プロフィール

どらいつ 家主:どらいつ

情報セキュリティ会社勤務。13年前からタバコを止めたが禁煙はしてない。ダイエットとリバウンドの繰り返し。


1958年 北九州市生まれ。大原小学校、池田小学校、香月中学、北九州予備校、東筑高校、熊本大学土木科(中退)、1984年就職、現在にいたる。

中学時は水泳部。部内で平泳ぎ 4位(4人中)。高校・大学時代9年間はラグビー。ポジションはフッカー。当時に今の体重があれば、、

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